コーヒーの実、カカオの実

こんにちは、雨水戸です。


みなさん

コーヒー、飲んでますか?チョコ、食べてますか?

f:id:amemito:20211008150129j:plainf:id:amemito:20211008150154j:plain

カフェインの強い苦いもの代表と甘いもの代表の飲食について、唐突に問われても困惑するかと思われます。


そんなにかな。


僕個人の話ですが、コーヒーもチョコも摂取しなくなりました。

昔はコーヒーを飲むと大人っぽくなるかな、とかチョコを食べるとあざと可愛いかな、とか思っていました。CMでそういうのをよく見るからみんなそうなんだと。でもまあそんな滅茶苦茶好きって訳じゃあなかったんです。


コーヒーとチョコレートの新たな世界を知ったのは大都会東京に越してきてからでした。

一足先に姉が東京のおしゃれ女子にジョブチェンジしていたので、手を取られるがままにオシャレコーヒー屋さんに連れていかれました。

f:id:amemito:20211008150454j:plain

ブルーボトルコーヒー』と書いてあるそこは木製のカウンターとガラス張りの清潔感ある空間に、薄いパソコンを携えたステキおねえさんが集う未知の世界でした。

慣れた調子でコーヒーを頼む姉。促されてペライチのオシャレメニューに目を落とすと見慣れない単語がありました。


【コーヒーチェリーフィズ】


たとえばアメリカンやらカプチーノやらは何となく知ってます。ウインナーコーヒーにウインナーが入ってないのも知ってます。

チェリー

コーヒーにサクランボが入っているのかはたまたウインナーのように架空のネーミングなのか。


おそるおそるオシャレ店員さんに聞いてみました。

「あのコーヒーチェリーフィズって何ですか?」

「こちらはですね、コーヒーの実を使った甘酸っぱい炭酸ドリンクになります!」


甘酸っぱい炭酸ドリンク。もう好き。とにかく頼んでみました。


f:id:amemito:20211008150524j:plain

出てきたのはシュワシュワした炭酸の中に褐色に近いオレンジ色のシロップが溶けた爽やかな一品でした。よく混ぜてストローですいあげること一口。甘酸っぱい。アンズと梅のちょうど真ん中くらいの味ですかね。フィズと言うだけあって、コーヒーチェリーのシロップにレモン果汁を混ぜて炭酸割りしているようです。甘さを酸味がスッキリさせてくれて「もっと欲しい」と思わせてくれる最高な味わいでした。

気づけば今ではこれの為にブルーボトルコーヒーに通っています。ハマっちゃいましたね。


調べてみると、本来コーヒーの実は中の豆をとったら捨てられるか良くて肥料にされていたようです。しかし果肉部分もフルーティーで勿体ないし、現地の農家さんの収入の手助けになればと開発されたのがコーヒーの実(コーヒーチェリー)を乾燥させてフルーツティーのように煮出して楽しむコーヒーチェリーティーでした。

しかしこの甘さ、さらに引き出せるんじゃないか?ということで新たに生まれたのがコーヒーチェリーのシロップ、「カスカラシロップ」でした。これにレモンと炭酸水を足すとコーヒーチェリーフィズを自宅で簡単に楽しめる、というわけです。


https://www.on-the-slope.com/shop/products/526/



2


コーヒーチェリーとの運命的な出会いを果たした僕は、すっかりその魅力にハマってしまいこんなに素晴らしいものに二度と出会えるはずがないと思っていました。

しかしそれは甘かったのです。世の中は僕が思っている以上に広かったのです。


つい先日のことです。また上京オシャレ姉に連れられて鎌倉に行きました。

大仏はじめ見るところが多いですね。もともと出身が関東では無いので具体的に何があるか知らなかったのですが、鎌倉幕府ゆかりの地とか色々あって見応えがありました。あと、カレー屋さん。地元のあの感じが最高でとても美味しかったです。


で、よ。

そこでまたしても運命的な出会いを果たすんです。ありとあらゆる店が立ち並ぶ鶴岡八幡宮へ向かう一本道。姉が右手にとあるものを見つけたようで

「あ、あれ!あのチョコレート屋さん!インスタでみんな食べてるあのタルト!」

どうもリッチ生チョコタルトなるものに興味を示し始めました。確かに美味しそう。


f:id:amemito:20211008151449j:plain

ガラス張りの正面『MAISON CACAO』のオシャレ空気にたじろぎながらも店内へ。

「すみません、生チョコタルトひとつ。ビターの方で」

何故か申し訳なくなる。店員さんに話しかける時のすみませんと謝罪する時のすみませんが同じなのは何故なんだろう。そんなことを思いながらドリンクメニューを見ました。


「あの、カカオビネガーソーダってどんなものですか?」


知らない言葉だった。けれど僕の勘が言っていました。これはコーヒーチェリーフィズ以来の当たりだと。


「こちら、カカオの実を使ったお酢ソーダ割りです。」

「カカオビネガー自体はどんな味なのですか?」

「甘酸っぱくてとても爽やかですよ。」


甘酸っぱい炭酸ドリンク。当たりだ。頼んでみることにしました。


f:id:amemito:20211008151012j:plain

出てきたのはコーヒーチェリーよりも若干黄色い褐色がかったシロップが炭酸のシュワシュワに溶けたもの。お手並み拝見です。


先に結論を言うと、不思議おいしい、でした。


よくかき混ぜてストローを口に運ぶ。一口。口の中に広がるお酢のまろやかな酸味とフルーティーな甘さ。舌の上がジュンってなるような、果実酢の、例えるならザクロとリンゴの真ん中くらいの味。

そして特筆すべきはその後味。

そう、甘酸っぱいののあとにチョコ風味がフワッと広がるんです。不思議。

確かにフルーツ酢のソーダを飲んだのに後味はチョコレートなんです。こんなに爽やかなチョコを感じたのは初めて。

その日のうちにカカオビネガーそのものが買えるお店を聞いて2本買って帰りました。


調べてみると、パルプと呼ばれるカカオの果実からお酢をつくる試みは昔からあったそうですが、雑味やえぐみが多く、精製すると香りが消えてしまうなど非常に困難だったそうです。しかし度重なる試行錯誤を経て蜂蜜やライチ果汁などを絶妙に配合しやっとのことで生まれたのがこのカカオビネガー。執念すら感じますね。


https://onlineshop.maisoncacao.com/products/vinegar


正直、これまでブログを書いたことなんかなかったんですが、この2つの運命的な出会いを皆さんにお伝え出来ればと思って筆を取りました。

テキスト打ち込みなのに筆を取るってなんか変な感じですね。少しでも興味を持っていただければ嬉しいです。


ところでみなさんにとって運命的な出会いを果たしたものってなんですか?


それではさようなら。